Ibanez SRT800DX レストア品

Ibanezのスルーネック4弦ベースSRT800DXをレストアしました。SRT800DX販売価格¥86,400(税込/ソフトケース付属)

そもそもこのベース、とても出来が良いのです。ストックのままでも充分使えます。
さすがに人気ブランドだけあって、修理等で多くのギターやベースを触ってきましたが、国産期、韓国生産期、そしてこの現行インドネシア生産を比較すると、総合的に現行インドネシア生産が一番良く出来ています。
国産期が良いと言われていますが、確かに加工精度等は良くても分厚いポリエステル塗装でガチガチの塗膜が全てを台無しにしていました。
が、このインドネシア製、中塗りにポリエステルを使ってはいるようですがそれほど厚みはなく、トップはポリウレタンのようです。全体的に塗膜が薄く仕上がっているのでさほど鳴りを阻害しているわけでもなく好印象です。
また、加工精度や仕上げも驚くほど良いですね。本当によくできています。

ピックアップキャビティーも深すぎず、ほぼ触るところがないのですが、唯一と言って良い問題点は柔らかいフレットです。せっかく完成度が高いのに、アタック時の立ちが今ひとつもっさりしていますので、リフレット、指板修正、ナット交換をメインに作業を進めます。


SRT800DX弦を外した状態。
この状態で一度ロッドで調整できる範囲でネックを真っ直ぐに調整すると、若干指板面の捻れが確認できましたので、指板修正もしっかり行います。

SRT800DXしかし贅沢ですね、トップのフレイムメイプルはボディー厚の半分を占めています。突き板トップではないですよ。バックはマホガニー、ピックアップはEMG。これで定価が13万程度だとか。すごいコストパフォーマンスです。

SRT800DXフレットを抜き、指板修正も施し磨き上げました。
指板材は紛れもなくインドローズですね、今どきフェンダーやギブソンでも使ってません。産地に近い生産拠点故でしょうか。

SRT800DXフレットを打ち終わりました。

SRT800DXすり合わせが完了。

SRT800DXオリジナルのブリッジにはすでに裏通し用の穴が空いていましたので、せっかくですからボディーを加工して裏通し可能にしておきましょう。

SRT800DXこれで弦を裏通しにすることが可能になりました。
もちろんボールエンドをブリッジに引っかけることも可能ですので、お好みで選択可能です。

あとはナットを牛骨に交換して作業完了です。
今回は広大に開口されたコントロールキャビティーはあえてそのままにしてあります。
と言いますのも、いくら出来が良く鳴りも良い個体ですが、ボディーが小さくパッシブではどうしてもしんどいことには変わりありません。このベースはアクティブサーキットありきの設計です。そういったベースの中では飛び抜けて良いのではありますが・・・
ですので、せっかくデフォルトでEMGピックアップが搭載されていることですし、最小限の改良で止めてこのベースの良さをそのまま残す方向性に定めたのです。やりすぎるとピックアップも変更したくなりますから(笑)。

ということで、指板も修正し、オリジナルフレットに打ち替えたことでアタックの輪郭もビシッと立ってくるようになり、即戦力で期待に応えてくれるアクティブベースとなりました。

PRS レストア開始!!

PRSギターの一ファンとして、今までギター製作やレストアにおいて独自に培ってきたノウハウを惜しみなく継ぎ込み、PRSユーザーが手放すことを考えない、「さあギターを弾こう」と思い立った時にいつも真っ先に手にしているような、いつまでも弾いていたくなるような、そういうギターに仕上げようとPRSのレストアに踏み出すことにしました。